大倉工業のホルムアルデヒド・4VOC自主表示はずす ~繊維板工業会~

日本繊維板工業会(東京都、澤木良次会長)は1日、大倉工業(香川県丸亀氏市、高濱和則社長)が製造・販売するパーティクルボード(PB)を基材とした化粧板などを、ホルムアルデヒド放散に関する自主表示制度の対象から外すことを決めた。

同社が2月29日に日本品質保証機構(JQA)から県債体制の不備ほかの理由でJIS表示を取り消したことに対応した。

また、同工業会は2日、大倉工業がJIS表示自粛した2月22日午後2時以後の商品はJISではないが、自粛以前のJIS表示されているものについて「JISに定められた品質に合致していつかどうか大倉工業に確認」という留意事項を公表した。

化粧用ほか代替えで混乱

現在、経済産業省でいつから検査体制の不備が起きていたのかを調査することになっているが、大倉工業は昨年10万3000トン余りのPBを販売しており、市場で追跡調査は煩雑となることが予想される。大手ユーザーのなかには同社PBを優先的に利用していたところもあり、有力PBメーカーへの代替依頼が相次いでいる。

しかし、PB本来が持つプラントの特性があり、簡単に代替えとなりにくい状態だ。一部では、使用状況によっては欧州からの低圧メラミン化粧版の輸入を検討する向きもある。

 

 

 

(日刊木材新聞 H24.3.6号掲載記事抜粋)

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JIS認証取り消しでPB生産の停止検討 ~大倉工業~

PB生産の停止検討

大倉工業(香川県丸亀市、高濱和則社長)は2月29日、日本品質保証機構(JQA)からパーティクルボード(PB)のJIS検査を適切に行わず製品を出荷していたとして認証を取り消されていたことで、PB生産の停止を検討していることを明らかにした。これまで同社は、JQAからの指摘を受けてPBのJIS表示を自粛しながらもPBを販売しており、非JIS表示商品の購入を受け入れる企業もあったが、JIS認証取り消しを受け利用者側からの使用拒否が相次いでいるため。同社のPB生産能力は1万8000頓(月間)と単一工場では最大の規模を持ち、構造用PBにも取り組んできただけに、PB業界に少なからず衝撃が走っている。この問題は、近く日本繊維版工業会でも論議される。

ずさんな検査体制と曲げ強度値書き換え

JQAが2月7、8の両日、大倉工業に対して臨時審査をしたが、JISで定められたルールでPBを出荷すべきところ、出荷後の製品で事後検査するなど同社の品質管理体制が適正でないと判断し、2月29日にJISの認証を取り消した。

製品出荷日と検査日と食い違っていることなどから、今回の事態が発覚した。経済産業省は大倉工業に対して、これまでの製品出荷先と数量履歴をすべて提供するよう指示した。

また、大倉工業独自の調査によると、同社の検査担当者が抜き取り試験片6点の検査で曲げ強度の基準値を書き換え、基準値から外れた商品(曲げ強度不足品)出荷された可能性があることが判明した。

 

 

(日刊木材新聞 H24.3.2号掲載記事抜粋)

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