型枠大工数は底ばい~15年春まで受注110%で推移~
型枠大工数は底ばい
15年春まで受注110%で推移
1963年創業の型枠工務店である星工務店(東京都、星幸三社長)は型枠大工110人、解体工30人と専属契約して年商14億円。
型枠大工の減少が限界に達している現在、これだけの職人を抱える工務店は稀だ。
同社も大工不足の時勢を反映し、15年春まで常時110%の仕事量で埋まっている。
同社は大手ゼネコンである大成建設の型枠業における専属協力会社といっても過言ではなく、仕事の90%近くを大成建設から受けている。
1992年をピークに95年以降は官民合わせた建設投資額が減少の一途とたどり、08年のリーマン・ショックがとどめを刺した。型枠工事単価も暴落し、それに伴って型枠大工の賃金水準も大幅に下落、多くの大工が離職した。
「当時は平方メートル当たりの賃金が500円まで下がってワンコイン大工とまで揶揄された。10平方メートル作業して5000円、そこまで下がったため職人も見切りを付けて相当数が辞めていった」(星社長)。
ただ、今も生き残っている型枠工務店の多くは、この厳しい冬の時代にも大工の賃金をむやみに下げなかった。逆ザヤの経営を強いられ、競合他社から大工が鞍替えしたため、今に至って多くの職方を確保できている。同社にも倒産した会社から大工が30人移ってきた。それは各ゼネコンの姿勢にも反映されており、職人の価値を重くみてきた企業ほど職人確保の苦労は少ない。
その後、東日本大震災で復興需要が生まれ、現政権の公共投資の増加も後押しして、建設投資額は10年度を底に反転し、上昇傾向に入った。それに伴って型枠工事費と大工賃金も回復基調にあるものの、若年者に対する型枠大工仕事の魅力訴求と雇用環境の整備が追いつかず、入職者数は底ばい状態だ。
そのため、新規建設案件の増加傾向に対して型枠大工数は減った状態のままで工事が進まず、残った型枠工務店に仕事が集中している。
(日刊木材新聞 H26.01.29号掲載記事抜粋)
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