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消費増税の影響は年後半に出るか

着工は微減に留まる

2014年の住宅着工動向を見定めるうえで重要になるのは、やはり消費税引き上げの影響だ。

シンクタンク3社のリポートでは、14年度の新設住宅着工数を予測した平均値は83.1万戸~100万戸の幅となっている。

13年の着工数が11月までで89万戸で、97万戸を超える見込みがあるなか、シンクタンクがこのような数字を示すのは、主に消費税前の駆け込みの需要の反動を反映したからだ。

一方、日刊木材新聞が行ったハウスメーカーのアンケート(回答8社)の14年住宅着工予測は、93.2万戸だった。ハウスメーカーでも、駆け込み需要の反動を考慮しながらも、落ち込みはさほど影響しないとの意見が多い。

直近となる13年11月の新設住宅着工戸数は、15ヶ月連続で増加の9万1475戸(前年同月14.1%増)まで達しており、好調な状況が続いていることから、14年の状況も落ち込みより維持するとの見方が多い。

その理由をまとめると次の3点になる。1点目は、消費税率引き上げ前の1~3月の需要を盛り込むと、さほど落ち込みがないとする見方だ。これは、パワービルダーからの意見が多く、現状の分譲販売の好調さとともに、マンションでは着工遅れがあり、年明けに消費マインドが落ちなければ、上半期は住宅着工、販売が持続するのではないかとの見解だ。また、職人不足などの影響から、現状着工がずれ込んでいる案件があり、この遅れで十分、上半期までの着工増加が見込まれるとの意見もある。

2点目は、住宅については、ローン控除やすまい給付金の拡充によって需要が保たれるとの見解だ。富裕層を購買対象とするハウスメーカーでは、現在の住宅需要は根強く、団塊の世代の建て替え購買意欲が高いことや、住宅ローン金利の低水準が住宅の購買意欲をかき立てており、消費税が3%上がったところで、十分ローン控除などで賄え、住宅の消費マインドが落ちないと分析している。また、この購買層では、HEMSや太陽光発電などを活用した高付加価値の住宅を提供することで、さらなる需要を取り込める。消費税率引き上げの対応よりも住宅商品、技術の革新を方針に掲げる企業も少なくない。

3点目が、今回の消費税はこれまでの2回と異なり、15年10月の8%から10%への引き上げも想定しなければならないこと。さらなる引き上げが明確なことから、5%から8%への引き上げ時の駆け込み需要の反動は短期だとしながらも、アパート、マンションなどの家賃はさほど落ちないことから、若年層を対象に住宅購買を検討する動きが高まるとの見方もある。

住宅業界、団体では増税の影響に慎重

ただ、消費税率引き上げを経験してきた住宅メーカーや各団体では、今回の増税の影響について厳しい見方が多い。住宅生産団体連合会(樋口武男会長)では、消費税率引き上げの影響を縣念し、増税反対を陳情するとともに、年度事業で住宅給付措置の対応を働き掛けた。この背景には、過去2度の増税で、落ち込みによる影響が住宅産業の縮小につながったことがある。

現在の住宅着工状況は、リーマン・ショックなどの経済情勢を経て、100万戸を切る限られた需要にあり、増税後の減少が与える影響も住宅メーカーにとっては大きくなっている。

資材価格上昇で利益確保は厳しい

住宅会社などの企業帯が事業規模を維持していくのが難しい状況に陥ることを予測する企業も多い。5%への引き上げ時の経験を踏まえ、住宅会社の関係者からは「消費税率の引き上げは、住宅販売の下落=売り上げの減退とともに、資材仕入れの上昇を生む二重苦がある」と語る。

つまり、資材価格が消費税分上がるのに対して、住宅会社では着工が減少する住宅の販売価格に増税分を上乗せするのは厳しいとの見解だ。

資材価格について大手企業では、社内努力により対応を図るとしているが、中小ビルダーに与える影響は大きい。そのため、14年は着工の減少とともに、各企業が生き残りを賭け、企業動向を変えたり、合併などの企業編成を活発に行うことも予想される。

 

(日刊木材新聞 H26.01.07号掲載記事抜粋)

詳しくは日刊木材新聞紙面をご確認下さい。

日刊木材新聞ホームページ http://www.n-mokuzai.com



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