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鉄板の基礎、藁のブロック等 SDGs住宅で活用

(一財)住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)は、「住宅・建築SDGsフォーラム第49回月例セミナー」を6月25日に実施。SDGs住宅の最新事例として、1月に受賞作品を決定した「第1回SDGs住宅賞」の受賞者による作品紹介を行った。

同住宅賞では、「国土交通大臣賞」、「IBECs理事長賞」、「(一財)ベターリビング理事長賞」、「(一社)日本木造住宅産業協会会長賞」、「(一社)板硝子協会会長賞」、「硝子繊維協会会長賞」の6件で表彰される。

このうち、作品紹介を行ったのが「国土交通大臣賞」を受賞した『明野の高床』(山梨県北杜市)で、設計者は能作文徳氏、施工者が㈱小澤建築工房。
木造軸組工法で、延床面積76・86㎡、地上1階建てとなっている。

同建築の担当者は「鉄板で作った独立基礎」と「藁のブロック」を使って建築したと発表した。
「鉄板で作った独立基礎」は、できる限り基礎の面積を小さくして土にダメージを与えないこと、コンクリートに比べてCO2の排出が少ないことや廃棄時にリサイクルしやすいことから考案。
同基礎で1mほど床組みを上げ、木材を乾燥させ腐朽菌から守り、シロアリ の被害があったとしてもすぐ点検、駆除できるように設計したと紹介した。
 
藁のブロック」はストローベイルと呼ばれるもので、土を汚さない、廃棄物にならない材料をたくさん使って建築したいと思い活用したと発表。
350㎜×450㎜×900㎜のブロックを200個ほど使用している。これは富山にある日本ストローベイルハウス研究会が保管しているもので、 小麦の生産者と提携して作っているとした。

また、「IBECs理事長賞」を受賞したのが『巡る間』(神奈川県逗子市)。木造軸組工法(主架構の木材はプレカットせず使用)で、延床面積が59・62㎡、地上2階建てとなっている。
設計者はTyfa/Takaaki Fuji+Yuko Fuji Architecture、㈱エリアノ、施工者が三物建設㈱。

同住宅の担当者は、海があり山に囲まれている場所のため、朝と晩で風向きが変わる現象に合わせていかに効率的に風を取り込むかをシミュレーションしながら設計したと発言した。
その特徴は、ハイサイドライト(高窓)から風を取り入れ、2階の床が全面的に「すのこ」であることによって、ハイサイドライトから入ってきた光が「すのこ」を通して1階まで降り注ぐ構成になっている。

さらに、ホームセンターでも調達可能な規格部材で構成している。具体的には105角の柱、45×105角の間柱と梁、45角の根太、基本的にこの3つの木材の規格で全体が構成されているとした。



日本住宅新聞提供記事(2024年8月25日号)
詳しくは、NJS日本住宅新聞社ホームページにてご確認下さい。
http://www.jyutaku-news.co.jp


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