ポイント申請、11月急伸で勢い乗るか
制度の透明性が求められる
木材利用ポイントの申請件数は受付が開始された7月が59件、8月が517件、9月が1486件、10月が3681件と伸びてはいるものの、ポイント発行総数は4ヶ月間の累計で4178件、9億6876万ポイント(9億6876万円相当)と予算枠360億円の3%未満にとどまる。11月は単月で申請ポイント数が30億超、発行ポイント数が20億弱と急伸した模様だが、それでもようやく巡航速度(360億円÷12ヶ月=30億円)に達したにすぎず、今後どう推移するかは全くの未知数だ。
住宅エコポイントも最初は低調だったことから、「出足の遅さは想定の範囲内」というのが林野庁の見方で、「現在は日ごとに申請数が増えており、これから加速度的に伸びればちょうど良い(進ちょく状況になる)」(木材利用課)と指摘する。だが、受付開始から4ヶ月、着工開始から6ヶ月が経過してなお3%の進捗状況はいささか遅すぎる感がある。
10月までのポイント発行ベースの内訳は木造住宅が3428件(82%)、木材製品・ストーブが750件(18%)。住宅のうち、躯体が1832件(53.4%)、内・外装が1114件(32.5%)、躯体十内・外装が482件(14.1%)で、躯体の合計は2314件。ポイント対象となる4月から10月までの在来木造の着工戸数は25万1347戸で、ポイント発行率は従来木造の着工数の1%にも満たないことになる。
申請は完成後が条件のため、着工からの時間差が生じるのは事実だとしても、少なくとも4月の着工分は10月に完成していてもおかしくない。にもかかわらず、数が上がってこないとすれば、職人不足等による工期の遅れがよほど深刻なのか、対応をあきらめてしまったのか。
現在、各地で起きている製品需給のひっ迫は紛れもなく国産材需要の拡大を意味している。だが、現状の申請状況を見る限り、木材ポイントがどれだけ寄与しているかは疑わしい。実際、ビルダーのなかには消費税増税の駆け込み需要で「ポイントがなくても仕事が取れる」と調達ルートまで確保しておきながら採用を断念したケースもある。いずれにしても、現状の国産材需給のひっ迫は木材ポイントを利用するうえで間違いなくマイナスに働く。元請業者がポイント利用を前提に受注しているとすれば代替品に変更するわけにはいかず、見積に対するわけにはいかず、見積もりに対する大幅なコスト増、工期のさらなる遅延が予想されるためだ。
ポイントは3月末までの着工、7月末までの申請が条件で、期間的にはまだ余裕がある。さらに13年度補正予算で来年度も制度は延長される見通しだが、今後の申請件数の推移によっては何らかの改善が必要になる。
業界が期待しているのは対象地域材としての外材登録で、カナダや欧州の外圧を受けて認められる日は近いとの見方も出始めている。林野庁は10月に申請のためのガイドラインを公開したが、その後、どれだけ申請があったか、審査のための委員会はいつ開かれるのかは一切明らかにしていない。
(日刊木材新聞 H25.12.06号掲載記事抜粋)
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