リフォームの課題は依然として見積もり不信が1位 ~中古住宅・リフォーム ~
住宅リフォーム業界では、古くより信頼性を阻害している3大課題の解消が掲げられていてきた。
第一の課題の施工品質への不安については、リフォーム瑕疵保険、中古住宅瑕疵保険でカバー。
第二の課題のリフォーム会社の信頼についても、国交省が採択するリフォーム会社検索サイトなどが整備された。
しかし、3つ目の「リフォーム工事見積もり」への不信解消については、依然として課題が残っている。
近年の住宅リフォーム課題調査で必ずトップに挙がる項目が、リフォーム工事の見積もりについてである。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(以下、財団)が公表する2011年度の相談件数は2万483件(対前年比16%増)。
新築住宅の不具合相談が56%増加し、リフォームに関する相談は6748件で、32%増加している。
リフォームに関する相談の6748件中、14.6%の978件がリフォームの見積もりに関する相談となっている。
新築工事であまり聞かれない見積もり相談が、リフォーム工事に集中する理由はどこにあるのか。
一つはリフォーム工事の見積もりに「一式」表記が多用される点が挙げられる。
部品や部材や使用数を拾い出し、数量と単価を掛けあわせることで数値根拠を提示し既存部分を取り外す手間や、処分費用は一色表記にならざるを得ない。
新築の解体費用については、上屋の解体やコンクリート解体など㎡当たりの参考単価が積算資料(発行:経済調査会)等で例示されている。
リフォームでは、新築と同じように古いキッチン、トイレ、バスの取り外し費用を参考例示することが困難であるのだろう。
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